エディタを使ってみよう ~Emacs編~
前回の記事では、Vimについての説明を行いました。では、もうひとつ有名なテキストエディタであるEmacsの使い方について解説します。
Emacsとは?
EmacsはVimと並び、Unix系のOSでよく使われるテキストエディタです。Vimと比較すると、モードを変更する必要がない代わりに、Ctrlキーやメタキーなどを使って操作を行うことが特徴です。
Emacsで使用するキーについて
Emacsでは、コマンドを入力するとき、CtrlキーやEscキーなどを使います。例えば、Ctrlキーを押しながら'x'を押し、続けて'c'を入力するコマンドがあります。この操作を、
C-x C-c
と表記します。
また、Escキーを押し、その後'x'を押す操作を操作を
M-x
のように表記します。この「M」はメタキーといって、昔使われていた特別なキーのことです。
ちなみに、OS Xのターミナルでは、環境設定からOptionキーをメタキーとして使うことができます。Emacsをエディタとして使う場合は設定しておくとよいでしょう。
基本操作
起動
emacs
次のような画面が開きます。
テキストの編集
Vimと違い、このまま編集を行うことができます。ファイル名を入力しないで開くと、
このような画面になります。これは*scratch*バッファといって、この状態で編集を行ってもデータは保存されません。ファイルを編集したいときは、
emacs ファイル名
で開くか、次の方法でバッファを保存しましょう。
保存・終了
保存するときは、Ctrlキーを押しながらxを押し、そのまま続けてsを押します。
C-x C-s
ファイルに別名をつけて保存するときは、
C-x C-w
と入力します。
終了は次のコマンドです。
C-x C-c
その他の操作
Vimと同じく、Ctrlキーやメタキーを使った便利な操作があります。
キー入力 | 操作 |
---|---|
C-a | 行頭に戻る |
C-e | 行末に進む |
C-d | カーソル上の1文字を削除 |
C-k | カーソルから左をカット |
C-y | カットした内容をペースト |
C-x u または C-_ | 操作を元に戻す |
C-x z | 操作をやり直す |
C-m | 改行する |
C-x C-f | 新しいバッファでファイルを開く |
C-x b | バッファを切り替える |
他にも様々な操作やカスタマイズ方法があるので、是非調べてみてください。
今後は、Emacsで使える「Emacs Lisp」についても紹介していきたいと思います。